Only お湯 Diary

湯う(言う)だけ…とあるアラフィフおひとりさまの徒然日記。

最近の漫画オススメは「いぬやしき」【注意!ネタバレあり】

こんにちは、みやこです。

電子書籍楽天kobo)で続きモノの無料漫画を読むことは やめようと思っていたのに・・・

まんまと 楽天の思惑にハマってしまいました。

ついつい手に取ってしまったのは、木梨憲武さんが主演で映画化されている「いぬやしき

www.inuyashiki-movie.com

アニメ化もされているので、ご存じの方も多いかもしれません。

 

続きが読みたくて、全10巻、大人買いしてしまいました。(^^;)

楽天Koboの割引&ポイントを使っても、割高ですね。

 

でも、続き物は我慢ができない!!!(ホント、術中にハマっている)

休みだっていうのに、ずーっと部屋にこもって一気読み。

はじめからラストまで、飽きさせない展開。ちなみに3回読みました。

ラスト(最終巻)は大号泣。割高でしたが、お金を払った甲斐がありました。

いぬやしき」おじさんヒーローものです

漫画喫茶に行くと、オススメ漫画のコーナーに「いぬやしき」があって、元々気になってはいたんですよね。

 

ただ、「いぬやしき」ってタイトルと、表紙(絵)が おじいちゃんの顔のアップっていうのが怖くって。

いぬやしき」って、主人公の名前(苗字)だったんですね(笑)

恐怖系の漫画かと 勝手に勘違いして敬遠してました。

ストーリーは想像していたものと全然違いました。

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58歳、2児の父、冴えないサラリーマンの犬屋敷壱郎。

家族にも冷たくされ、ガンで余命宣告まで受けてしまう。

そんな失意の中、犬の散歩中に宇宙船に遭遇し、機械人間にされてしまう。

そして、人を助けることが人間である証だと思うようになる。

 

また同時期に機械人間にされてしまった獅子神(高校生)。

彼は 人を殺すことが 生きている証と思うようになる。

 

命を守る おじさんヒーロー・犬屋敷と無差別殺人鬼の高校生・獅子神の攻防戦が始まるというストーリーです。

人間である(生きている)意味を問う。

人って、○○でなくなったら、○○である意味を問いたがる生き物なのでしょうか?

 

例えば、人間でなくなったら、人間であることの意味。

死ぬことになったら、生きていることの意味。

 

犬屋敷と獅子神は全く真逆の部分、犬屋敷は人を助けることで、獅子神は人を殺すことで、生きている意味を見出します。

 

真逆でありながら同意、同意でありながら真逆 そんな哲学チックな要素も入っています。

===ここからネタバレあり===

獅子神があってこそ 犬屋敷が映える

獅子神が、更生しようとする場面は何回かあります。

更生って人殺しをもう やめようって思う場面のこと。

 

最初は、母親と一緒に 自分が殺した人たちのニュースを見ていた場面。

「もし、自分が親ならば(世間に顔向けができないから)死んでしまう」という発言があったから。

 

あと、詩音と詩音のお祖母ちゃんとの穏やかな生活。

詩音との心の交流っていうのか、胸キュンな場面もあって。

ホント、胸キュン大事です。

 

でもね、無差別大量殺人っていう 取り返しのつかない重罪を犯してしまっている訳ですよ。

 

自分都合の更生など許されるわけもなく、自分が犯した罪のせいで、愛しい人たちが危険な目に遭ってしまうのです。

母親の自殺、詩音たちがSATの銃弾に巻き込まれて撃たれるなど。

 

どんなことをしてもね、取り返しがつかないのですよ。

特に幸せになろうとしているところで、愛しい人たちが離れていってしまうのって せつない。

 

獅子神の狂気的な所(殺人に対して罪悪感がない所、人を人とも思わない所)と 時たま見せる人間臭さが また切なくってね。

自分が大好きだと思った人には、めちゃめちゃ優しいのですよ。

 

色々なことがあった後(9巻再会)、親友である直行の部屋に行く場面。

殺されると思った直行は犬屋敷を呼ぶのだけど、「ただ・・・チョッコーに会いにきただけで・・・前みたいに・・・漫画読んでダラダラしたいなーって」というセリフ。

その後の獅子神の涙に、私も涙。

 

愛しい人たちと穏やかに暮らしたかっただけなのにね。

極端なだけで、本当は獅子神の方が 人間臭いのかもしれん。

 

その辺りの 描写が上手いです。

娘の死!?

犬屋敷さんの娘が、新宿テロに巻き込まれてしまうのね。

実際にあったワールドトレードセンターのような状態。

父親(犬屋敷)に助けを求めるのだけど、御子神に阻まれて 助けに行けないのです。

 

このシーンは ハラハラします。

 

主人公のピンチって、死なないから、安心して見ていられるけど、重要な脇役ってビミョーじゃない?

普通に娘の命を助けて ハッピーな展開もありえるけど、主人公の大切な人の命を奪うことで 読者に命を大切さを問うことだってありえる。

どんなに不死身のヒーローであっても 救えない命がある的な展開よ。

 

犬屋敷が娘を助けられたかどうかは ぜひ原作で。

9巻の「ホビットでも・・・」は深イイ。

9巻の後半で、犬屋敷が息子に話しかけるシーン。

 

「これは元来機会になる前の僕の生まれ持った性質なんだ

僕は弱かったし背も低いけど別にそれで良かったんだ・・・

ホビットでも・・・自分が好きだよ・・」というセリフ。

 

「うちの家族は・・・ホビット族なんだから、穴の中に隠れておびえてやり過ごせばいいんだよ」

という1巻はじめの方で言った息子のセリフを受けてもの。

 

色んな事件があってからの このセリフなので、本当に深イイです。

自分のダメな所を受け入れるって難しいけど、素敵だなって思えたシーン。

地球滅亡ストーリーは、泣ける。

隕石が落ちてきて 地球滅亡の危機にさらされる。

よくあるストーリーです。

アルマゲドン、インデペンデンスディ、日本沈没etc

 

今回は、最後の方で無理やり 隕石落下の地球滅亡に持って行ったでしょー的なって感じです。

 

でも、どんな結末になるか わかっていても泣いてしまいます。

 

死に直面した時の 生き様に心を動かされるのでしょうか・・・

命を賭して 愛する者を守る。

 

このまま、何もしなければ皆死ぬ。でも、私が死ねば 皆は死なない。

って思ったら、命を賭せるものなのかしら?

 

よく聞く美談だけど、実際にやってみろって言われたら、できないでしょ。

クズ発言だけど、私は無理だな。

 

いぬやしき、8巻くらいから、ずーっと泣いてた。

ぜひ、皆さんも原作読んでみてください。